有限会社 永永舎

インド

  • クンナムのマーク

    2019年03月29日

    私が中国の工場へ原石販売を始めたのは、1998年のことである。ヨーロッパ、南アフリカ共和国、インド共和国の日本向け墓石用原石販売である。貿易である。日本の工場へも分かりやすいように、3文字くらいののアルファベットを付けて売っていた。より中国では分かりやすいマーキングにした。クンナムイーストは、KNM-E,クンナムウエストはKNM-W、E.E社のクンナム村の中心にある鉱山の原石はKNM-K,同じくE.E社のセマンガム村(クンナム村の隣で同じ鉱脈)KNM-S,GEM社のQ4(4はインド人にとってはラッキーナンバー)鉱山はKNM-Qという具合である。クンナムイーストは、採掘される原石が小さく歩留まりが悪く、採算が取れないのでだんだんと閉山へ向かってしまった。中国系原石商社も後を追うようにインドでの仕入れに精をだし、今ではほとんどが中国系商社が仕入れている。しかし彼らは安く買うために鉱山にあるB級、C級のまとめ買いをするので、質の悪い石も中国工場へ入ってしまい、油などを塗って日本へ輸出される。またカルナタカ州のチャムラジナガールで採掘される石がクンナムイーストの石目に似ているので多く市場に出回ったが、ほとんどが樹脂系の液体を塗って製品として売られる。日本の工場へ売って痛い目を見ている原石商社の日本人は見向きもしないが、後から墓石業界に入ってきた日本人は中国の公司の通訳に進められ買ってしまい、トラブルの元となっている。KNM-8などがそうであるが、中国では安く勝手にマーキングして、あるいは同じマークで偽のクンナムが出回っており、見分けることができないでいる。

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